障害について知ろう・考えよう


 こみさぽ倶楽部メンバーが、障害者支援に関する気になるコンテンツをご紹介します!
下記の青字の部分をクリックすると、紹介記事が開きます。

コンテンツ紹介2023年11月号をアップしました!(2023/11/1)

コンテンツまとめ2023年11月号

コンテンツ紹介2022年12月号をアップしました!(2022/12/15)

コンテンツまとめ2022年12月号

コンテンツ紹介2022年7月号をアップしました!(2022/07/31)

コンテンツ紹介まとめ2022年7月

コンテンツ紹介2022年2月号をアップしました!(2022/02/22)

コンテンツ紹介まとめ2022年2月Part1

コンテンツ紹介まとめ2022年2月Part2

障害について知ろう・考えよう 臨時増刊号

コロナ禍のうつ病について
2021/8/9

 今回、私がこのテーマについて書こうと思ったのは、私自身がコロナ禍において「軽度のうつ」に悩まされてしまったことが理由である。私は、コロナ禍において、学校に行かなくなったことから、普段の緊張感が無くったことで、学校の課題のやる気が起きないという事態に陥ってしまった。その上に学年が3年だったことから、就活の時期がかぶり、また、コロナ禍による不況に対する不安と、情報があまり回ってこないという状況から、普段通りの力が出せずに、エントリーシートが通らないため。自己を否定された気分になり、焦りから夜は眠れず、自分への無力感から食欲がなく、エントリーシートが通らないということから何を頑張ればいいのかということがわからず、何事にもやる気がなくなり、ちょっとの失敗でも落ち込んでしまい、物事への集中力が全くないという状況に陥ってしまったのである。そこで、いつも何事に対してもやる気に満ち溢れていたいというのが、コロナ禍の前から私の思っていることであり、さらに、今後アフターコロナでリモートワークが増える中でも仕事に一生懸命取り組むことができれば、今後の社会人生活において大きなアドバンテージになると思ったのである。コロナ禍で上記のような軽度の鬱になってしまったときに私が思ったのは、うつ病に対する恐怖が取り除かれることが一番のうつ病予防になるのではないかということである。私はうつの症状に悩まされたときにうつに対する恐怖から難しそうと思うことにあまり手を出せずにいた。その中でこのうつの症状が消えれば、自分の頑張りたいと思えることを一生懸命頑張ることができ、あらゆることに成功をすることができてその達成感から意欲がうまれ、それがうつ病の予防になるのではないかと思った。そこで、うつ病に対する理解を深めることと対処方法についてたくさん知識を得ることで、うつ病に対する安心感を得ることができ、それが一番のうつ病予防になると思った。それがこの記事を書こうと思った理由である。本記事ではうつ病とは何かについて述べ、次にうつ病によってどのような支障を日常生活で生じるのかを述べ、その次にコロナウィルスによるうつ病への影響を述べ、最後にうつ病の治療方法について述べていきたいと思う。
 まず、うつ病とは何かについて述べていく、精神的ストレスや身体的ストレスなどを背景に、脳がうまく働かなくなっている状態である。また、発祥の原因は分かっておらず、感情や意欲を司る脳の働きになんらかの不調が起こっているものと考えられていて、うつ病の背景には精神的ストレスや身体的ストレスなどが指摘されることが多いが、つらい体験や悲しい出来事の見ならず健康や進学、就職、引っ越しなどといったうれしい出来事のあとにも発症することがあるそうだ。【1】
次に、うつ病患者がどのような症状に悩まされているのか述べていく。うつ病は気分障害の一つであり、一日中気分が落ち込んでいる、何をしても楽しめないといった精神状態とともに、眠れない、食欲がない、疲れやすい、集中力の低下、精神運動の停止や強い焦燥、睡眠過多といった身体状態が現れて日常生活に大きな支障が生じている場合、うつ病の可能性があるそうだ。また、頭痛、口喝、便秘、下痢、呼吸困難感、心悸亢進を伴うことが多いそうだ。【2】また、症状は陽性症状(幻聴、妄想、体感幻覚)と陰性症状(感情の平板化、意欲低下、引きこもり)に分けられるそうだ。【3】
 次にコロナがうつ病に与えている影響についてマクロ的な視点からミクロ的な視点へ述べていく。新型コロナウィルスが社会に及ぼしている影響は、三つの段階に分けられると言える。まず、第一にウィルスに感染することによる生物的な病気、第二に、感染症に対する「不安や恐怖」である。第三に不安や恐怖から乗じる「差別や偏見」である。これらにより心理的に弱い人たちは、社会的な役割を喪失し、自己効力感を失い、自分自身への無力感を感じるのである。また、感染症の対策するための孤立。自分自身が感染源になってしまったときに対する恐怖心。経済的な困窮。制限や自粛への怒りなどを多くの人が感じるようになってしまう。【4】自分自身への無力感。孤立による孤独感。恐怖心。怒りなどによって精神的ストレスが生じ、制限や経済的な困窮により、身体的なストレスも生じ、それらが相乗効果となり、うつ病を誘発すると考えられる。また、実際に調べられたデータも出ている。国立成育医療研究センターでは、緊急事態宣言下の休校措置の子どもたちのうつ症状を調べるために、希望者が回答する形であるものの、小学1年生~高校3年生の子ども、0歳~高校3年生の子どもを持つ保護者を対象にインターネット上で2020年から12月にかけてアンケートが行われた。そこでは、小学4~6年生の15%、中学生の24%、高校生の30%に「中等度以上のうつ症状」があるという結果が示された。【5】また、厚生労働省・警視庁の調べによると小中高校生の去年の自殺者の数がおととしより100人増加したといわれている。その原因の5番目がうつ病でこれはおととしが8番目であった。【6】これはうつ病患者が増えていることを示している。また静岡大学で大学1,2,3生に向けて行われた統計的調査では、自己コントロールの難しさによる生活リズムの狂い、コロナ禍の規則順守が抑うつの直接的な原因になっているという結果が出た。【7】また、社会人では在宅時間が増え、日に当たる時間が減ったがために、抑うつ感と深い関係がある神経伝達不足セロトニンが分泌されにくくなったことと自粛生活で友人と酒を飲むなどの憂さ晴らしができなくなったことがうつと関係していると考えられる。[8]このように統計的調査でも新型コロナウィルスによるうつ病への影響は顕著にでている。
 最後に、上のような新型コロナウィルスによるうつ病に対する対処法はどのようなものがあるのかを述べていく。まずはうつ病の治療を考える前に、しっかりと休養を取ることが大事なようだ。職場や学校から離れて入院環境へ身をゆだねることにより、大きく症状が軽減されることがあるそうだ。その上で主に使われるのが、薬物療法である。薬物療法は主にセロトニンを出やすくする薬を処方するのが主流である。その次に使われるのが精神療法である。これは基本的な、自己評価、自我機能、適応スキルの維持や再獲得。改善などをする治療法である支持的精神療法[9]に加えて、より専門的な、自動思考と呼ばれる、気持ちが大きく動揺したときに患者の頭に浮かんでいた考えに目を向けて、それが現実とどの程度食い違っているのかを検証して、思考のバランスをとっていき、問題解決をしていく、認知的行動療法[10]や、重要な人間関係に目を当てて複数の問題領域から発症のきっかけになったと考えられるものを選んで進められていく人間関係療法[11]がある。その他の治療法では、目の網膜から一定量の強い光を取り込み、睡眠ホルモンのメラトニンを抑制することによって生体リズムを整える高照度光療法[11]や、こめかみに電極をおき、脳に通電をする修正型電気けいれん療法[12]、刺激コイルを頭皮上におき、短時間のうちに大きな電流を流し、変動磁場を生み出すことで大脳皮質に誘導電流を起こす経頭蓋磁気刺激[13]法など機械的な手法がある。また、軽い有酸素運動がうつ病を軽減させることや、タンパク質をとることがセロトニンを分泌させることがわかっている。このようにいろいろな治療方法があるが、たくさんの精神科医に相談して、相談できる相手をみつけ、納得のいく治療法をみつけることが大事である。
私はこのようにコロナ禍でのうつ病について調べてみて思ったことは、うつ病というのは複雑な病気なのだなと思った。症状といっても複数の症状があって、その要因も人によってさまざまで、治療方法も複雑なものばかりだった。一つの法律を守りながら、十人十色の人間が一緒に住んでいる日本社会では、当然人によって物事の感じ方は全然違う。その中で、すべての人のうつ病を直すというのはとても難しいものではないかと思った。だが、その中で立場の強い人が弱い人に少しでも手を差し伸べ、暖かい言葉をかけ、差別発言をやめることができれば、うつ病の人も減って自殺をする人が減り日本社会やる気に満ち溢れてよりよい社会になることができるのではないかと思った。私個人としては日光を浴びることや生活リズムを一定にすること、運動をすること、タンパク質をとること、休養をとることにより、抑うつ感が抑えられるということを知って、それを実践する中で抑うつ感が本当になくなっていって、とても自分のためになった。またその活動の中で、コロナ禍において休養以外のすべてが制限されていて、新型コロナウィルスのうつへの影響というのは大きいものなのだとここでもと思った。
タイガー

参考文献
【1】うつ病|こころの病気を知る|メンタルヘルス|厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_depressive.html
【2】気分障害|慶應義塾大学病院 KOMPAS https://kompas.hosp.keio.ac.jp/contents/000315.html
【3】20-23.pdf (jamhsw.or.jp) https://www.jamhsw.or.jp/ugoki/hokokusyo/20110219-kenri/20-23.pdf
【4】COVID-19に関する資料 | 日本うつ病学会 Japanese Society of Mood Disorders (secretariat.ne.jp) https://www.secretariat.ne.jp/jsmd/gakkai/teigen/covid19.html
【5】コロナ禍で「うつ症状」を抱える子どもが増加… 一斉休校は本当に必要か?(BuzzFeed Japan) – Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/2debb7edc76a6661cc1c684be23480d1db274774?page=1
【6】「コロナ禍で子どもの自殺急増 小さな変化に気づいて」(みみより!くらし解説) | くらし☆解説 | 解説アーカイブス | NHK 解説委員室 https://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/700/452357.html
【7】静岡大学学術リポジトリ (nii.ac.jp) https://shizuoka.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=12940&item_no=1&page_id=13&block_id=21
【8】コロナ禍のうつ病の初期症状は?医者の選び方と簡単な予防法を医師が解説(婦人画報) – Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/f209a1c024bd7b26260f3fd4e34ac5457999cff2?page=1
【9】コロナ禍のうつ病の初期症状は?医者の選び方と簡単な予防法を医師が解説(婦人画報) – Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/f209a1c024bd7b26260f3fd4e34ac5457999cff2?page=2
【10】 【精神療法】~支持的精神療法入門~ | 佐賀大学医学部 精神医学講座 (kir.jp) http://saga-psychiatry.kir.jp/2020/12/15/3442/
【11】TOPページ – 富山大学学術情報リポジトリ (nii.ac.jp) https://toyama.repo.nii.ac.jp/index.php?active_action=repository_view_main_item_detail&page_id=32&block_id=36&item_id=14384&item_no=1
【12】I56G2MO_5570.pdf (jst.go.jp) https://www.jstage.jst.go.jp/article/shinshumedj/56/2/56_2_87/_pdf
【13】_pdf (jst.go.jp) https://www.jstage.jst.go.jp/article/sicejl/54/2/54_87/_pdf